霧立越-船の谷(滝川)〜扇山 (2009年5月23日)
■春に三日の晴れ間なし・・・の時期は過ぎ去ったのでしょうが、ここ最近は雨模様の日が続いておりました。乾燥しきっていた九州地方では恵みの雨でありましょう。
しかもこの週末、土曜からはお天気も回復! 埃を落とした初夏の花たちが一層輝きを増す事でしょう。 もちろん新緑のシャワーも一番の盛りのはず!
そんな緑を求める「新緑ハンター」が狙った先は霧立越・・・そう、ブナを始めとした原生林に覆われたあの縦走路に突き上げる谷には、きっと眩いばかりの新緑が
萌え出ずっているはずだ! ひょっとしたら残り花にも出逢えるかも。
今回の新緑探索メンバーは、沢デビューのテツコップ、クライミング仲間の松順、アカハライモリハンター@ミチヲ、ダイナマイトギャル@綾吉のラインナップ。
命溢れる新緑の森と木漏れ日、そして大河の源の一滴に太古の記憶を呼覚まそうではありませんか。
■入渓地点の谷を覗き込む面々・・そこには!! ■水があればさぞかし凄いゴルジュ滝だったであろう。 ■初参加のマツジュン、涸谷を遡行する♪
●国見トンネルを越えて、椎葉村のメインストリートを抜け不土野地区に渡る橋を渡らずに直進すると、「滝」と言う集落に出る。ここが今回の出発点だ。長閑な滝集落を
暫く進んで、目的の谷に出たがそこには水が無かった・・・完全な涸れ沢です。 しかし地図を見てもそこそこの流域面積があるので、しばらく遡るときっと水が出てくる
でしょう♪・・それで進むこと≒20分強で水流が出ました・・・ホッとしましたね^^; ちなみにこの谷は、地図上では「滝川」となっていましたが、現地の看板には
「船(ふな)の谷」と書かれていました。
■取り敢えず水流が出てきてホッとしました・・・^^; 涸れ沢を淡々と登り詰めるだけでは、沢登りを誤解してしまいますね。
■新緑と水の流れがあるだけで、取り敢えず第一関門クリアです!
■さほど変化も無い渓流をしばし淡々と遡る。 フィールド初参加のマツジュン、さすが経験豊かな山屋さんです。 アスリートテッチャンも問題なし!
■遡行すること暫くで、辺りの景色が断然良くなった! 豊かな原生林と渓谷美★
■清らかな水流の脇には ブナの大木に沢胡桃の大木がそそり立つ! そしてこの辺り一帯は山芍薬の群生地でした★ 惜しくも花は終わってましたけど。
■ナッツ&スリングセットで人工で登るマツジュン♪
■綾吉っちゃんも怒涛のはず押し♂ ■テッチャンは水泳の名人! 期待してますよ=♪
■小滝を軽快にシャワーで越える。 困難な場所は啼く、安心して新緑の谷を遡行できる谷だ。 概ね右岸はほぼ完全な原生林だった。
■水苔のせいもあるが、谷全体が緑色に染まっている! 頭上には落葉樹の新緑が覆っていて太陽の光を「緑色」に変化させて 渓谷に差し込むのだ!快適な区間だった★
■人家大の大岩が谷を塞ぐ!右端に水流が落ちていた。
●浅かぶりのルートにはカチホールが豊富だったようで、ミチヲは10台前半と格付けした・・マジ?
■大岩の滝、角度的には充分直登出きるが、ヌメリが多く右巻き。 ■何の因果か綺麗過ぎる林道が・・・
■この滝を越えて暫く遡行すると二股に、その先を除いてみると何とピカピカの
ガードレールが見える! 真新しい林道がここまで延びていたのか!
こんな山奥に何のために必要なのか・・?と少し疑いたくなりますが。
気を取り直して、林道から先に延びる谷に進みましょう、これから先は更に
水も綺麗になってくるでしょう♪
●テッチャン果敢にシャワークライム
■林道を越えて水が更に綺麗になった。遡行する事ひと息でまぁまぁの滝!・・大したことは無いけど折角だからザイル出して直登しましょうかね♪
■タイブロックにロープマンでの登攀。 綾吉からはエイトでフォロー。
■テッチャンも渾身の登攀でした★ ■今朝方イモリを三匹捕まえたビレイヤー@ミチヲ。車に忘れて行かないでね♪
■沢は源流となり 程なくして水は涸れる。 徐々に右よりの尾根筋に上りましょうか。 この付近の雰囲気も中々宜しい◎
■笹薮は出てくるもののそんなに濃くは無かった。良いのか悪いのか・・・
■ヤブコギ一発で霧立越縦走路に脱出!縦走路にはブナの原生林が多く新緑がまぶしい! ■今将に縦走路に飛び出したマツジュン♪
■扇山小屋のすぐ近くに飛び出したようだ。初めて中を覗いたが、そても綺麗で快適そうな小屋だった!今度はここを目指して登ってこようか★ 展望も最高!
■山頂に向う途中、岩峰のクラックにフィストジャムを決めるミチヲ。 正面に見える顕著な尾根が興味をそそる、おそらく今年秋歩くかも・・どなたかご一緒に如何ですか♪
■扇山山頂 1661m 皆さんニューピークのようでした★
■無事に扇山山頂に到着!皆さんお疲れ様でした。下部に水が無かった以外は
概ね予想通り・?の新緑と原生林のシャワーに打たれて快適な遡行となりましたね。
シャクナゲの残り花でも・・と淡い期待がありましたが、1輪のみピンクの花を見せて
くれました。 ここからみる山脈の原生林は実に味がある。特に目の前の尾根には
興味津々です。帰宅して早速地図を調べましたが、充分に面白い尾根歩きが出来そう
・・・ 今秋辺りいかがでしょうか★
さて、山頂でしばらくのんびりしたら早速下山!今日はある意味下山が核心かもよ〜♪
■松木登山口方面目指して下山!とても快適な登山道だ。 登山口駐車場は広大!100台以上停めれるかな?でもこの車はゼロ。マイクロバスが1台居ましたね。
●この駐車場の右端角から、西の方角に向ってヤブコギ下山する。突入口は笹薮で覆われているが、突っ込んでみると中は浅い踏み跡があった。
■原生林の中、浅い踏み跡に鉈目がついている。新しいものや古いものがあるがこの鉈目に導かれて暫く西に下る。が、途中鉈目が消える箇所も多い。
■気持ちの良い岩峰尾根を快適に下ると暫くで植林帯に出る、左方向に軌道修正すると大規模な伐採地にでて、その下に舗装路が見えてきた。
■この伐採地を下ると 滝の集落に降り立った。
■滝集落から椎葉間を、隔週の金曜日に1便のみ往復するバス。長閑だ。
■無事に滝集落まで下山完了! 皆さんお疲れ様でした。 当初心配していた下降の薮尾根
でしたが、思った以上に浅い踏み跡と鉈目が滝の集落方面に続いていたので、そんなに時間
もかからずに下山出来ました。最も途中では何箇所も鉈目、踏み跡を見失う所もありましたが、
笹薮も薄くて快適でした。
船の谷はそれこそ、沢登りとしては優しい渓相でしたが、沢筋を覆う原生林は素晴らしいもの
がありました。 花のシーズンであれば山芍薬、石楠花、ハンショウズルなどなど、見所も充分
でしょう。
山頂付近で見かけた薮尾根には近い将来取り付いてみたいと思います。この原生林帯が
紅葉色になる頃が良いかな♪
今回、沢デビューのテッチャン、水が有って良かったですね♪ マツジュンさん又行きましょう。
それでは皆さん、また妙なる渓でお会いしましょう。御機嫌よう♪
■時 期 : 2009年 5月23日
■地 図 : 胡麻山、 上椎葉
■メンバー : テツ、 マツジュン、 ミチヲ、 綾吉、 沢グルメ
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