〜冬枯れ脊梁山地〜
西の内谷川源流・セメノ谷〜 上福根山 (2009年12月12〜13日)
■あれよあれよと言う間にもう12月、ご同輩各位今年の秋山は十分に愉しまれた事と思います。概ね豊作と言えた今年の紅葉も師走の声を聞くともう終焉、
これから先はしばらく冬枯れの静かな森と相成ります。九州各地で葉を落とした明るい森は数あれど、この時期やはり脊梁の森が恋しい。
大崩山塊も祖母山系も素晴らしい原生林が渦巻くのですが、脊梁の緩やかな山並みに広がる原生林は将に慈悲の森、人々の生活を支えてきた豊穣の森。
入り組んだ林道網に、植林帯など好みの分かれる脊梁山地ではあるが沢沿い中心に広く残る原生林帯で一夜の宿を探すもの又愉快であります。
さて、今回源流逍遥としゃれ込む一団は、ふたすじ、ワタスゲ、ひな、天唐、綾吉、と私の6名。西の内谷からの侵入で季節外れの沢歩きとなるも、
森の奥へ奥へと彷徨おうではありませんか。 今宵皆さまのお供を致します森療セラピストはワタクシ、沢美食であります♪
■ツガオ谷付近に車を停め、樅木集落を淡々と歩き西の内谷へ侵入〜少し奥では砂防堤の工事をやっていた。優しい工事関係者が踏み板を渡してくれた♪
■五家荘・八八重地区の樅木吊橋近くに差し込む川辺川の支流・西の内谷川〜この地域の特性である「伏流」がウリの面白い谷である。緩く蛇行するこの谷は
最下流部と、最源流部に水流が見られるも、中流域は大規模な涸れ沢となっている。 おそらく古人もこの谷を移動の為の生活道として使っていたのだと思う。
五家荘の中心部である樅木・九連子地区・横才越・峰越しなどを結ぶのにとても有効な経路だ。古道を巡る脊梁の沢旅 今宵の宿を探しに参りましょう。
■堰堤工事の箇所を過ぎて右岸の踏み後を辿りながら上流を目指す。少し進むと水流はあっさりと地下に吸い込まれて涸れ沢となる。
■ここは水流があれば釜付きの滝・・だったでしょう。 流木帯から乗り越える。 ■プチゴルジュのような箇所も登山靴で快適遡行♪
■美しい一枚岩のナメ滝。 印象的な区間でした。
■辺りはだんだんと原生林が濃くなる。
■明るくて広い沢筋。 快適に上流を目指す ■遡行中のふたすじさんと テンバを探す天唐渓遊♪
■ヨコサイ谷分岐にて一休み。
■実に味わい深い森の中にテンバ適地があった◎
■横才谷分れを過ぎて暫く進むと水流も出てきた。辺りは中々雰囲気の良い
原生林の中! 上流に進むことしばしで良いテンバ出てきた。 時間も少し
早いが今宵の宿はココにする。
皆さん異論はありませんね♪ それじゃ早速地ならしにタープ張りに精を出す。
目の前には透き通った綺麗な流れがある、もしやの時の為にボッカしてきた
水は結局必要なかったですね・・・^^;
テンバも決まってネグラも確保できればまずは乾杯! 少し肌寒いような
気はするが、やっぱビールは旨い。 あとは次々に出てくるオツマミに
楽しい山談義に花が咲く。 いつしか外も暗くなって明るい森からは夜空
一面の星屑が見渡せた☆
■今宵のテーマは 「鍋」 はっぱ冬枯れには熱々の鍋でありましょう♪ 持ち寄った具材で実に旨い鍋が出来上がりました。あの餅は良かったですね〜♪
■夜も更けてくると流石に肌寒いか、焚き火が恋しくなってくる。 昨日までの
雨で沢沿いにちょろちょろとある流木はたっぷりと水分を含んでいて中々火が
つかなかったが、源流マン@天唐渓遊が執念で火を熾した☆
やはり沢の夜には焚き火と星・・ですね☆ 焚き火の周りに集まってひとしきり
至福の時の始まり! 葉を落とした明るい森、広い沢筋からは綺麗に星空が
見れる。 明日も晴れかな・?
焚き火の周りでの座談会は時のたつのを忘れてしまうほど楽しいひと時。
焚き火で炙った 北海道ししゃもも絶品でしたね◎
深夜には風も止んで、タープの下のごろ寝が快適となった。横になったら
5分でアウト・・・皆さんおやすみなさい☆
■2日目朝〜曇り・晴れ。 遡行開始! ■清い流れが源流まで続く。
■一面の原生林茂る斜面に見入る綾吉とワタさん♪ ■セメノ谷分岐地点を行く・ひなさん
■さぁ、源流に入る。一部植林帯もあるがそれを越えると後は完全に太古の森だ。
■最源流地点の分岐、真ん中の尾根を詰めあがる。
■低い笹の茂る急斜面をひとあえぎすると縦走路に飛び出した。ここは山犬切の一つのピークかと思ったが、北山犬切と上福根の分岐点だった。 読図中のワタさん♪
■上福根本峰までの間に3つの前福根、中福根、下福根と三つのピークがある。 ブナの茂る快適な縦走路をひたすら登る。
■上福根山山頂★
■いくつかのピークを越えて上福根山頂に到着! 皆さんお疲れ様でした。
涸れ沢・西の内谷からセメノ谷を経て、赴き深い山犬切峠を歩き達した上福根は
これまでとは違った情景のようでしたね。。。私はニューピークでしたけど^^;
脊梁の四季の中でも冬枯れの時期は明るくて温かみを感じます。
今回のコースもそんなぬくもりのある源流逍遥になりました♪
ただ我々にもう少しキノコの知識があれば・・次回はきっとあのキノコをちょっと
だけ頂きたいものですね〜・・・って事はやっぱり次も鍋ですね。
それでは皆さん また太古の森でお会いしましょう♪御機嫌よう。
■鹿神(シシガミ) ■これはヒラタケでしょう? ■これはナメコですよね・!?美味しいよね?
■時 期 : 2009年12月12日〜13日
■地 図 : 椎 原
■メンバー : ふたすじ、 ワタスゲ、 ひな、 天唐、 綾吉、 SG
*