比叡山・ニードル左岩稜スーパー     (2010年11月21日)

■深まる秋、宮崎比叡山の紅葉もそろそろ後半戦を迎えたこの週末、空気はどこまでも澄み渡る天晴れな秋晴れとなった。久しぶりの比叡訪問となった我らには
 絶好の晴天無風の一日。こんな日ゆえに九州のクライマーで大賑わいとなるであろう・・と予想された。 前夜に到着した比叡駐車場にテントを張るスペースはある
 だろうか・・もしかして車も停められないのでは・・と心配したが、着いてみると駐車場は貸切!我らのみの自由キママな一晩を楽しく過ごしました♪
 さてさて、明日はどこに登ろうか☆


■ニードル・スーパー取り付き点から見上げる・・遥か彼方に見えるのがニードルの頭。      ■この日は天下泰平の晴天。 2峰・3峰と遠景の山・青空が眩しい
 

■登攀当日の朝、前夜に合流した84師匠とどこに登るか検討する。リハビリクライミングとしては当初、1峰南面に取り付こうかと思っていたのだけど何となく多そうな
 印象だった。(実際は少なかったようだ) 3峰にしようか等と思案しながら身支度を整える。そう言えば綾吉っちゃんはニードルの頭にはまだ触っていなかった? 
 爽快感もある事だし、ニードルにしましょう・・と取り付き点まで歩く。私は密かに狙っていた・・今度ニードルエリアに向う時はスーパーだな・・と。Now get a chance!
 ニードル取り付き点に着いて、ノーマルルートを模索しながら、84さんにそれとなく「スーパーも面白そうですよ♪」・・と持ちかける。 前日は2峰奥壁に開拓に入られて
 いた84さん、スーパーまだは触っていなかったそうである!それなら今日はここにしましょう・・決定♪ この時、ちょっと不安そうな顔を見せた綾吉だが、この後の彼女
 の身に何が待ち受けてるのか知る由も無かった♪


■1ピッチ目:スタートはSGリード・・だがこの後^^;   ■中央テラスから右カンテ上に大きく出る。   ■浮きフレーク岩に触れず大きく跨いで左岩稜部に乗り移る


■1ピッチ (Y) : 取り付きはSGリード: リハビリなんだから粛々と登ろうと思い取り付き点に立って・じろぉ〜っと見上げると何となくイケソうな気がした。(ばか者!)
 それでスタート。細かいホールドに傾斜もそこそこ強い、思い切って乗り込めれば何とか成りそうな感じだったが・・ガッツリA0・・ Oh my god!! それでも1ピッチを登り
 切ろうとジワジワとザイルを延ばし、中間テラスへ。テラスからは右よりの壁にボルトが見える、中央の長くエッジの効いた岩峰を持ってその右のアンダーを持って
 クリップ・・・構想は出来て取り付き。3手目ぐらいにかかりの良いアンダーを取った時、そのフレーク岩が手前にかなり動いた!!!浮いていたのだ。こりゃイカン・・で
 クライムダウン、左手 立ち木でピッチを切り、綾吉、84さんに上がってきてもらう。84さんとルートを見定めるがどうみてもあの新しいピンで間違いないだろうが
 左手奥のスラブにハンガーが連打してあるのが見える。こちらかもしれず取り付くがよくみると古いアルミハンガー・・これは違う。結局84さん、右手カンテに出て迂回、
 浮石に触らずに大きくステミングで乗っ越し、上部に抜け切った。。もちろんフリー・・お見事です◎
 
※帰ってネットで調べると、この箇所は「動く岩」として水流さんのページに報告されていた。前から浮いていたのか・・知らなかった。
 ※これも後から教えて頂いたが、左手奥壁スラブにあったアルミハンガー・・見るからに絶望的なドスラブだったが、これが打たれた時はフリーラインだったそうだ。


■スーパーチムニーを登る綾吉          ■2ピッチ目取り付き点・・・見るからに出だしが悪い。 『悪いなぁ〜・・』と呟きながら、しっかりフリーで抜けた84さん!

●結果的に私が切った1.5ピッチ目の立ち木裏手に、見事なチムチーがあった。何か行けそうなので綾吉に登ってもらうが、何と中間に錆びたハーケンが打ってあった。
 やはり誰かに登られているのだ。このチムニーの出口は、ピタリと2ピッチ目の取り付き点に抜ける。サイズは綾吉のデラックス体型にピッタリなので「綾吉チムニー」だ。

■2ピッチ (Z): 84さんリード : 取り付き点を見るが・・見るからに悪い・・超ワルい。 84さん一手目に足をかけて「悪いなぁ〜・・」と一言、そしてチョークアップ。
 その後は何か見えたのだろうか、ジワリと乗り込んでからはスルスルとザイルを延ばす。3ピン目までが核心か?!その後はサラリと抜けてオンサイト・フリー完登。
 無駄の無い動きと言うか、オンサイト力と言うか・・敬服です。



■無駄の多い動きでヘロヘロになるデラックス@綾吉♪確かに厳しい

■後続の綾吉っちゃんスタートするもしばし呆然・・何コレ? 珍百景を眺めるように
 絶望的なスラブを見やる。 手にはヌンチャク、足にはハンガー・・それでも厳しい。
 登っては降り、降りては登りを繰り返し根性で抜けた! 3ピン目を超えたら後は
 何とか登れたようだ。 最後のアタクシも同じような状況でヘロヘロになりつつ
 終了点へ。 いやはや厳しいピッチでした。 
 84さんには中々面白いピッチだったそうです。。ハハハ・・^^;



■84さん、2ピッチZ級をオンサイトフリーで解決     ■綾吉も茫然自失になりつつも抜けた。魂も抜けた>?   



■3ピッチ(X-) : 84さんリード。サラッと抜け切る。早い!                    ■綾吉、念願のニードルのテッペンにクライムオン!
  

■かくしてニードル左岩稜スーパールートを経てニードルのテッペンに到着!クライミング終了・・・お疲れ様でした。 84さんはともかく我々は必死マメタンでしたので
 もう満足・・を通り越して、食べ過ぎくらいのクライミングでありました。 ニードルの左岩稜を一直線に!綺麗に引かれたスーパールート・・さすがに秀逸なルートでした。
 また来ることがあるかどうか・・?わかりませんが、今度はフリーにこだわりつつ登ってみたいですね。 綾吉は初ニードル完登おめでとうさん!
 麗かな陽気の秋晴れの一日、本当に充実したクライミングでした。 84さん、綾吉っちゃん、お付き合いありがとうございました! また行きましょうね〜!       
 それでは皆さん、またヒヤヒヤ壁でお会いしましょう。







■時  期  :  2010年11月21日
■ト  ポ   :  鹿川通信のトポ、参考にさせて頂きました。
■メンバー  :  84,  綾吉,  SG
 

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