鹿川エリア ダキ山北面・ベータルンゼ(仮称) (2012.02-04)

2012鹿川エリア 氷瀑探索の旅 in ダキ山北面もそろそろ佳境となってまいりました。 何たって南国九州のウィンターシーズンは実に短い。
2月1週目の週中は 中々の冷え込みで先週までに緩みかけた氷を再凍結させてくれてる期待も大きかったが・・また週末には気温上昇気味。
どちらかと言うと土曜日の方が使いモンになりそうな気配、早朝福岡を出発し鹿川に向う。
今回も氷瀑ハンター@isoさん、 ひろちゃん、 綾吉との4人パーティーで向う先は・・・イチかバチかの本丸ルンゼ、昨年偵察で「B滝」と呼んだ、
ベータルンゼに向う。 さてF1から上部にはどんな氷の回廊が待っているだろうか☆


■ベータルンゼ出合のF1.下から見るとそれほど立ってもなく、傾斜も緩く見え簡単かも!? となると 「リードしたい人気」・が落ち、誰も登ろうとしない^^;
 ジャンケンで決めましょうか・・との意見もありましたのでここは、僭越ながらワタクシがリードさせてもらう。いくら簡単そうとは言え、先の見えないアイスのリード、
 スクリュー9本持って取り付いたのだが・・何とも先週とは比べ物にならないくらいの硬い氷!乾燥且つある程度の低温で凍て付いたのか、叩く先からバラバラと 
 氷が割れて崩れる。 しかも登ってみると中々の傾斜でかなり(超!)緊張のクライミングとなってしまった☆ 後から思うとこのF1が最も気の入る氷瀑だったと
 感じた。 リードして良かった♪


■F1:1ピッチ目、登攀中。この辺り中央付近の氷は浮いてるわ、割れるわで必死のクライミングでした^^;■フォローの綾吉,この位置から見ると結構立ってます☆
  



■F1:1ピッチ、フォローのひろちゃん。     ■F1:1ピッチ目終了点付近。ここから2ピッチ目の登攀開始とする。終了点はスクリュー多数で工作するのが良いか。
  



■F1:2ピッチ目リードのひろちゃん。スクリューねじ込む。             ■フォローで登りバックロープ引いて行く。
 
 ■F1で50m近くザイルを伸ばした箇所、若干傾斜が緩んでいる所もあるが
 適当な終了点適地が無い。左の倒木に支店を作り後続を上げ、
 2ピッチ目を伸ばす。
 
 後で考えると氷瀑のど真ん中辺りにスクリュー終了点を作っておけば良かったが 
 何とかハーケン&スリングで工作しようとして登り過ぎたかも。
 結局ハンギング気味の斜面に何とか待機し、2ピッチ目を伸ばす事に。 
 このピッチ浅いテラスもあったので、F1の2ピッチ目とするか、F2とするか・・
 意見が分かれる所だが、ここでは一応・・・
 
 ●F1 : 1ピッチ= 45m 、 2ピッチ=45m
 ●F2 : 50m

  




       ■F1: 2ピッチ終了点からクライマーはisoさん。この位置から見ると谷底まで一直線・・結構立ってます。中間の緩斜面でピッチを区切った。
          



■F2、ひろちゃん。                                      ■F2もビレイ点までぎりぎり50m程・ 綾吉も硬い氷にアナコンダ苦労する♪
 
 ■F2から上部は谷幅も狭まるルンゼ・・フリーで登れる小滝の連続区間
 




■しっかり凍ったルンゼ。                                      ■時にはフリーで、コンテで、ショートロープで遡行に耽る。
  

  




■美しい渓相、どこを登るも自由自在!ほんの短い区間でもバーチカルは恐いねぇ〜^^;  ■見事な氷の回廊が続く。
  




■ひとしきり氷の世界を淡々と遡行すると・・・                ■最後の斜滝の上で谷はガレ場斜面に吸収され緩斜となり稜線に向う。ここで終了とする。
  



■下山途中かF1を見る。 
 ■ベータルンゼ全容解明! 皆さんお疲れ様でした。 
 等高線から見た全行程の長さとゲジゲジマークから、我ら勝手に本丸と決め込んでいましたが、
 実質このベータルンゼの核心はF1: 2ピッチ〜F2で、特にF1の処理が面白いと感じました。

 氷の状態もこの冬では一番良好で天候も良く快適なアイスでした。F3から上部の小滝・斜滝
 区間も 美しい渓相に心も和み楽しい区間でしたが、時間的にゆとりがあれば山頂踏んで
 一般登山道を下山するのも良いかもしれません。
 
 今回、F1の処理に少々時間かかりましたが、その他は概ね順調・・でも、下山完了まで7.5時間
 ほど要しましたので、取り付き時間にも注意が必要でしょう。
 下山は懸垂3回と 歩きで降り立ちましたが、懸垂の区切り、支点の確保にも若干の工夫が必要
 かもしれません。

 ベータルンゼの下部は広く明るく開けた渓相に滝の連発で豪快なイメージ、 一方上部の渓相は
 穏やかで美しい氷の回廊・・・ そんな素敵な谷だったと思います。
 

 それでは皆さん、未知なるルンゼでお会いしましょう♪







■時  期  :  2012年 2月4日
■メンバー  : iso, cha, ayakichi, sg



                                                  





























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