そごう谷~霧立越             (2013.08-18)

■霧立越山脈の東西には数多の沢が差し込んでいて、西側の渓谷は尾前渓谷として有名で、東斜面にも同じく耳川の源流である十根川水系の木浦谷を
筆頭に、国見峠を分水嶺として五ヶ瀬川の
源流も霧立越北部に突き上げている。今回は木浦谷支谷のそごう谷から霧立越南部の扇山を目指してみた。 
元々この日は、もっと遠い九州南部の谷に行く予定だったのだが、何となくisoさんと
綾吉らによる誘導尋問に会い、ついついポロリと・「じゃあ、そごう谷で・」 
と自白を誘導されてしまった
のだが・・・さてさて、はるか昔に数度入渓した事のある「そごう谷」、今回はどの枝沢を拾って主稜線に出てみるか☆お楽しみ♪


■国見トンネル付近で前泊した後、日曜日朝から木浦谷出合の今村橋から歩き出す。 そごう谷は
木浦谷を少し遡行した付近、左手から小滝で出合う谷で、
行程もそこそこ長い。今村橋から谷の右岸に
付けられている杣道は、最初の支谷を跨ごした地点から、右岸の少し高い位置に着けられている。タケニグサが
茂る伐採地後をしばらく辿ると、古い杣道に出てそごう谷出合まで導いてくれる。もちろん
沢通しでそごう谷に入渓するのが涼しくて良いが、時間短縮には
このソマ道の利用が良い。 尚、この道は木浦谷と、そごう谷の間の尾根に沿って霧立越縦走路まで延びている。 下山にはこれを使うと良い。
 

■林道終点の枝沢付近から入渓~ 短いゴルジュ滝をやり過ごししばらく遡行すると、淵の先に、そごう谷が出合う。

 

■分岐早々から中々良い感じの渓相が続く。                          ■短い泳ぎや淵・瀞も多く、盛夏の沢遊びにはもって来い♪!
 



■この谷は以前とそう変わらず水質は良い方だと思う。                   ■こんな場所もじゃぶじゃぶ行くと実に楽しい♪
 



■泳ぐ綾吉                                               
 


                                           ■迫力ある二条の滝は、左側から歩いて越えられる。
 



■綺麗な水を湛える釜。                
 





 



■大きなCS滝は 下を潜る。

 

 



■淵の先にある直瀑!isoさん泳いで取り付くも、水流に押される・・アレェ~~^^;     ■とても綺麗なナメ滝。 
 




■2段・1条+2条の滝は 正面から突破可能☆
 




■遡行者を飽きさせない、秀渓
  

 



■だんだんと源流域に入る。 辺りは完全な原生林☆                   ■苔むした感じがGood !!
 


■源流域の枝沢を右に取り、早々に尾根に乗りあがる。 霧立越縦走路に向け薮を漕ぐが、笹は枯れていてブッシュも少なく、快適に詰め上がると、一息で
主稜線に脱出! さて、ここからは九州屈指の縦走路、霧立越を味わいつつ歩く。



■縦走路上にもブナが茂る。 進行方向左手・椎原側の三方界への分岐点を過ぎて暫く行くと右手に、木浦古道の分岐がある。この道を辿ると、そごう谷出合まで
 導いてくれる・・・が、この古道に入ってすぐの緩傾斜の区間の下りは、ちょっとルーファイが必要になるかも!? 地図上で見て解るように、この道は概ね東を
 向いているので、 東向きの尾根を外さないように下ると、中盤以降は道も明瞭になるが、傾斜もキツくなる。 




   ■デカイ! これマイタケ・・・ですよね!? トンビマイタケとはちょっと違うみたいですけど、、ご存知の方、教えて下さい~!

   ⇒ えぇ~、、、 実は、心優しきキノコに強い沢屋さんの方から、このキノコについてご教示いただきました!!
     これは『ハナビラタケ』・・と言う、歯ざわりの良い美味しいキノコだそうです! 幼菌の時の方が
     美味しいらしく、松、ツガなどの林に生えるキノコだとか。 確かにコレも赤松の根元に生えてました。
     免疫力を強める効果もあるみたいですよ!?  インヤンさん、ありがとうございました!

      


●期せずして再会できた、そごう谷は、さすが脊梁@霧立越界隈の沢だけあって、豊な原生林から漉し出された鮮烈な水が滔々と流れる良い沢です。 
 魚影もあるのですがここで一つ、釣り人の皆さまにお願い。 実は、この谷の渓魚(ヤマメ)は、とても貴重な遺伝子を持っているのです。 詳しく説明すると
 長くなるので省略しますが、とにかくこの谷のヤマメは貴重な種族なんです。 釣るのは良しとして、持ち帰る・食べるは最低限度に抑える事を心がけましょう。
 
 
それと、これだけは絶対にやってはいけない事。 ・・・ この谷に絶対にイワナを放流しない事。 更に養殖のヤマメも放流してはダメです。
 
 今、九州の各渓谷では、自然の状態では居る筈もない岩魚(イワナ)が、数多く見られます。 天然ヤマメの宝庫だった、椎葉の上の小屋谷にも、イワナの魚影が
 とても濃くなってきている。 元々は、祖母山系の大谷川に試験放流した物が居ついたのと、五ヶ瀬川源流・本屋敷付近にもイワナが放されていました。 
 しかし最近ではもっと多くの渓流でイワナを見かけるようになりました。  私は釣り人です。 沢山の魚がつれると嬉しいものですが、ただ釣りたいためだけに、
 無差別放流を行なうのは、とても危険な行為なのです。イワナや養殖ヤマメの放流は、元来そこに生息しているヤマメと自然交配する可能性もあり、その谷固有の
 天然のヤマメを絶滅させてしまう事に直結するからです。 自然界ではイワナとヤマメは生息域を分けて、棲み分けている物ですが、近隣種族だけに同じ環境に
 おかれた場合、自然交配してしまう事例も報告されており、得体の知れない 「ハイブリット ヤマメイワナ」が、誕生してしまう可能性もありますから。
 一般的な河川ならばまだ良い (許される行為では無いが) のですが、山岳渓流の源流域の環境と渓魚は大切に見守って行きましょう。

 しかしながら、やはりこの脊梁界隈・霧立越界隈の沢は、本当に雰囲気が良い◎・・・ やっぱこんな谷には是非 1泊でじっくり・のんびり訪れたいものです☆


  それでは皆さん、また未知なる渓でお会いしましょう☆






■時  期  :  2013年 8月18日
■地  図  :  胡 摩 山
■メンバー  : iso, ayakichi, sg 






                                                


























 

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